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なぜ、稲城なんですか?

ご存知のように、ユニオンテックは稲城を拠点にしています。

独立時点で稲城に住んでいたので、稲城で会社を立ち上げました。私、大川祐介にとっては、ごく自然な選択でした。

しかし、このことに関して疑問を持たれることは少なくありません。

なぜ、稲城なんですか?

この質問をこれまで何度受けてきたでしょうか。正直にいえば、稲城に本社があることは2011年頃までは強烈なハンデでした。採用したいと思っていた人が、稲城まで通わなければならないと知って断ってきた。そんな経験を何度もしています。

いえ、もっと正直に言えば、そもそも人材募集をかけても、応募さえなかった。稲城とあるだけでシャットアウトされてしまう。ずいぶんと悔しい思いをしました。

だからこそ私は稲城にこだわり続けました。稲城に本社があるという事実は、ユニオンテックにとっては一つの障壁です。来てほしいと思う人材が、この壁のせいで来てくれない。乗り越えてもらえない。

だったら、人を採用しづらいこの環境を変えることなく、「あの会社に行きたい」と思ってもらえる会社にユニオンテックを育てればいい。2009年に、私、大川祐介は決意しました。

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認知度が低いハンデを乗り越えたい

とはいえ、稲城に本社があるというハンデを解消するのは、容易なことではありません。

そもそも、稲城が東京都であることを知らない人が多いのです。

「本社は稲城にあります」

私がそう言うと、よくこんな答えが返ってきました。

「それ、どこですか?」

ときにはこうした答えもありました。

「稲毛? あ、千葉ですか」

これには苦笑するしかありません。

私、大川祐介が思うに、稲城の知名度は東京都の中でもワーストの部類に属するのではないでしょうか。近隣の町田や府中の方がずっとずっと知名度があります。稲城よりも都心から遠い八王子の方がよく知られています。

一方、稲城はどこにあるのかも、いえ、稲城という市が東京都にあることすら知られていません。「初めて聞いた」という人も少なくない。絶望的なまでに認知度が低い場所なのです。知名度のワースト5には入っていることは間違いない。そう確信します。

これほどまでに知られていないからこそ、私はこのハンデを乗り越えたいと必死になれたのかもしれません。

施工会社であるからこそ イメージ

施工会社であるからこそ

稲城にそこまでこだわらずに、もっと便利な場所に移転すればいいのではないか。

そんな疑問を持たれる方もいるでしょう。しかし、私が稲城にこだわるのは「ハンデをものとものしない魅力的な企業に成長したい」という思いのほかに、もうひとつ重要な理由があります。

ユニオンテックは施工から始まった会社です。いまでこそ、設計施工を一貫して手掛ける会社になりましたが、スタート地点は施工であり、技術をベースに成長を遂げてきた会社です。

設計デザインだけ、あるいは営業だけという会社であれば、都内に移ってもいいかもしれません。しかし、ユニオンテックはそうではない。元請の仕事もやれば、施工だけの下請の仕事もやる。幅広い領域で仕事をしています。

この業界では、施工会社は都内にあると信用されません。都内にある会社も多いのですが、その場合は、業務を外部に丸投げしていると見なされます。

なぜかといえば、施工の仕事を請け負う末端業者は都内ではなく、都下に点在しているからです。

施工の会社の多くが都下にあるのはなぜか。

施工の仕事をこなしていくには、車や資材が欠かせません。ユニオンテックはフットワークの軽さが信条です。何か要請があればすぐに駆けつけるには車は不可欠。それも複数の車が必要となります。

お客様から声がかかればすぐに現場に出向く。かゆいところに手が届くサービスを提供したい。そう考えている施工会社にとって車は必需品です。

しかし、車を所有するとなると、駐車場が必要です。都内では駐車場代はバカになりませんが、稲城であれば駐車場代は都内よりもずっと格安です。毎月の固定費がまったく違うのです。

コスト的にもベターな選択  イメージ

コスト的にもベターな選択

施工を手掛ける会社として、車と同じように必要不可欠なのが、足場や養生材であり、それらの置き場所です。場所の確保は施工会社にとっては前提条件です。

会社によっては、その都度、資材をレンタルしているところもあります。資材置き場がない会社があるから、世の中にレンタル会社が成立できているともいえるでしょう。

しかし、毎度毎度借りるというのは不経済極まりないと思いませんか?

私、大川祐介は、毎回レンタルするのではなく、自分たちで資材を所有し、そのための場所もしっかりと確保し、自分たちで資材を使いまわすことでコストを抑え、お客様の要望に応えたいと考えました。

私にとって、稲城で起業するのは自然な選択でしたが、車、駐車場、資材、置き場所という施工会社に求められる条件をクリアする上でも、ベターな選択だったのです。

青山に支店社屋の開設を考えたことも  イメージ

青山に支店社屋の開設を考えたことも

しかし、正直に告白すれば、優秀な人材が集まりづらい現状にコンプレックスを感じていた頃、私、大川祐介は、青山に支店社屋を設けようという目標を中期経営計画の中で掲げたことがありました。

青山といえば一等地です。いくつもの著名な設計事務所がオフィスを構えているエリアです。ここならばもう人材獲得に悩むことはなくなるはずだ。そんな思いから掲げた目標です。

これまで私は目標を掲げては、必ずそれを実現させてきました。単なる職人の会社から施工の会社にシフトしようという目標もその一つ。施工だけでなく設計デザインの領域にも足を踏み入れ、設計施工の会社としてユニオンテックを成長させようという目標も、そしていつか必ず自社ビルを建てるという目標もすでに達成しました。

青山の支店社屋は次なる目標として掲げたものですが、すぐに私はその目標を撤回しました。

なぜか?

青山という地域ブランドを追求することに何ら意味がないと悟ったからです。

ユニオンテック自身がブランドになる  イメージ

ユニオンテック自身がブランドになる

都心にオフィスを構えれば、確かに聞こえはいいでしょう。青山にあるユニオンテックに勤めたい。そんな人も増えてくるはずです。

しかし、青山は家賃も駐車場代も高い。車を複数備えておくことは難しい。お客様から来てほしいと要望されても、すぐに駆けつけることは難しくなります。

しかも、コスト高は避けられません。施工を手掛ける会社としては致命的です。間違いなく利益は落ちます。

そこまでして都心に出て行くことに何の意味があるのだろう。それは、本当に大川祐介がやりたいことなのか。施工の会社としてお客様の要望に迅速に応えることが難しくなり、利益が減ることを覚悟してまで行く意味が、本当にあるのだろうか。

答えは明らかでした。

青山に支店社屋を構える必要などまったくない。それはユニオンテックには必要ではない。百害あって一利なしというとちょっと大げさですが、マイナス材料になることはあっても、プラス材料はないと判断しました。

青山というブランドにすがるのはやめよう。そうではなく、ユニオンテック自身にブランド力を持たせていせようーー。私は新たな目標を掲げました。