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「根っこ」を共有する重要性

私、大川祐介が独立したときには、仕事がありませんでした。

もし、そのときに自分のために仕事を取ってきてくれる人がいたら、拝んで感謝していたでしょう。仕事があるというのは幸せなことです。当時は、仕事があるだけで本当にありがたかった。

だから、私は設計施工の細かい確認は怠らずに行いました。仕事があることに感謝し、仕事に携わっている人はすべてパートナーだと考え、いっしょに走り続けました。

立場が異なる者同士、ひとつのものを作り上げていくときに必要なのは、人間的に仲良くなる、ということではありません。もちろん、仲良くなるに越したことはないけれど、それよりも大事なのは「根っこ」を共有することです。

同じ目的に向かって走るパートナー同士として、相手の立場を尊重し、この仕事で自分が果たすべき役割を常に意識する。そこさえできていれば、多少、仲が悪くても大丈夫。施工は設計に必ず承認を取るし、設計は施工にわかりやすいように指示を出す。そうしたことが当たり前のようにできるようになります。

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売るモノのメカニズムを知り、営業の仕組みを理解せよ

そもそも、自分が作るモノ、売っているモノに責任を持つのは当たり前のことではないでしょうか。

たとえ、モノづくりの現場に携わることがなくても、営業の人間であれば、売っているもののメカニズムを知らないでお客様に商品を売れるはずがありません。設計施工のプロになれ、という話ではない。お客様にお勧めするモノのメカニズムを把握することは最低限の素養です。

逆に、設計や施工の担当者も、営業の仕組みを理解する必要があるでしょう。仕事が常に入ってくる環境にいると、どうしても営業のありがたみ、営業の価値観がわかりにくくなりますが、それではダメなのです。

相手の価値を素直に認められるようになるには イメージ

相手の価値を素直に認められるようになるには

見積についても同じことが言えます。どれだけの思いで営業が案件を取ってきたのかがわからなければ、安易に見積もりを出しがちです。

例えば、複雑に難しく作らなくても、お客様の要望にかなうケースはいくらでもあります。色を同じにするだけなら、もっと安くて良い材料を使うこともできます。知識、経験、ノウハウがあれば、見積でコストダウンを図ることは不可能ではない。

しかし、仕事が入ってくることを当たり前のようにとらえていると、見積りにそんな手間はかけません。たとえ、自分に知識、経験、ノウハウがないとしても、社内にはそうしたことに詳しい人材がいくらでもいるのです。彼らにアドバイスを求めれば有益な情報は得られます。それをしないのは、営業の価値への理解が薄いから。だから、大雑把に見積もって「終わり」となるのです。

ここで大事なのは、営業の価値観がわからないとしても、営業について多少でも知りたいと思うこと。理解をしようと歩み寄ることです。

そうすれば自然に、営業がやっていることの価値を素直に認められるようになる。よし、営業のために自分もがんばろうという気持ちになれる。仕事をとってくれた営業のためにも恥ずかしくない店舗を作ろうという気持ちに素直になれるでしょう。そうなれば、次もこいつとやりたいという状況が生まれていくはずです。

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ユニオンテックの社員という「根っこ」の上に職種がある

営業を例に挙げて話しましたが、自分とは異なる立場、異なる職種に歩み寄り、知りたい、理解したいという意識が社内に浸透し、それが社員の揺るぎのない「根っこ」になれば、ユニオンテックはもっと強い会社になります。間違いない。

設計、ディレクター、施工、それから営業。この4つの柱が空間デザインの仕事を構成していますが、職種が違っても「根っこ」は同じです。ユニオンテックの社員という「根っこ」の上に職種がある。「根っこ」さえ共感してもらえれば、フィールドに違いはありません。

この「根っこ」を植え付けていくために、私、大川祐介はいま、できる限り社員と面談をしています。面談の形態は一対一。時間を取って、「根っこ」の重要性を社員に伝えています。

とはいえ、そう簡単ではありません。しゃべっても伝えても、なかなか浸透しないもどかしさを実感しています。

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社内連携の難しさはプラスの循環の一端である

しかし、やり続けていくしかありません。簡単に答えなど出ないことは百も承知なのです。簡単に成果があがるようなら、わざわざ私が出て行く必要もありません。

解決が容易ではない問題だからこそ、社長の私が出ていかなければならない。それをもし、ほかの人に委ねてしまえば、その人がパンクしてしまうでしょう。

「社員の心を一つにしろ」「意識を変えろ」と誰かにやらせても、実現は難しい。それは社長である私の役割です。だから、じわじわと「根っこ」が社員に根付いていくのを期待して、今日も面談を行っています。

それを粘り強く続けられるのも、永遠のテーマだとは微塵も思っていないからです。嘘偽りなく、うれしい悲鳴です。

社員がたくさんユニオンテックに入ってきてくれたからこそ、こうした問題が生じました。そうでなければ、この問題に直面していません。

社内連携の難しさをマイナスの要素だと思っている人もいるかもしれませんが、私としてはプラスの循環なのです。ユニオンテックが提供するサービスが認められ、たくさんのお客様ができた。このステージに達したからこその課題なのです。レベルアップしてきた課題に、私、大川祐介の心は奮い立っています。