仕事をどう頑張るのか

仕事をどう頑張るのか

 「どんな風に仕事をしたら、人生が豊かになると思う?」
 私の質問に社員はどのように答えると思いますか?
 多くがこう答えます。
「頑張って仕事をすることです」
 しかし、「頑張って」という言葉は抽象的です。具体性がありません。何をどのように「頑張る」のかが見えてこない。
 そこで、私、大川祐介は次にこんな質問をぶつけます。
「どう頑張るの?」
「どうやって頑張るの?」
 さて、ここで社員からどのような答えが出てくると思いますか? 彼ら彼女たちは次のように返します。
「お客様に喜んでもらえるように頑張ります」
 でも、この答えもまだ十分ではありません。「お客様に喜んでもらうこと」の具体的な中身が見えてこないからです。
理念の会が狙うもの

理念の会が狙うもの

 お客様に満足してもらう、お客様に喜んでもらう。そのためには、自分が何をすればいいのかを考え、自分で答えを出してもらう。それが「理念の会」の狙いです。
 私、大川祐介が答えを出しても何の意味もありません。
 社員一人ひとりが自分の頭を使って考え抜き、自ら答えを導いていくこと。このプロセスが不可欠です。
 そこで、私は次にこう尋ねます。
「どうやってお客様に喜んでいただくの?」
「何をすればいいと思う?」
 すると、こんな答えが飛び出します。
「提供する商品、空間づくりの品質を上げます」
 でも、これでもまだ全然足りません。さらに私は突っ込みます。
「どうやって品質を上げていくの?何をするの?」
 この段階に来ると具体性を伴った答えが返ってくるようになります。
「現場ではこのような点に注意して、品質を上げていきます」
 しかし、まだもう一歩足りません。そこで私は最後にこう尋ねるのです。
「じゃあ、そのために今日は何をするの?」
「今日何をすれば、品質を上げていくことができると思う?」
 ここにきて、社員はようやく自分の目標をかなえるためには今、自分が何をすべきなのかを理解するのです。
答えは自分で導く

答えは自分で導く

 自分が「こうありたい」と考えているゴールに到達するために今、何をなすべきかをトータルで考えてもらう。それが私、大川祐介のやり方です。
 ときには、こんな風に尋ねることもあります。
「お給料は誰からもらっていると思う?」
 この質問に対して、答えは3つに分かれます。
 「社長」
 「会社」
 「お客様」
 この答えを私は紐解いていきます。「社長」と答えた人には「社長は何をやっていると思う?」と尋ねます。すると、「会社を経営している」という答えが返ってくるので、「じゃあ、会社は誰からお金を得ていると思う?」と聞いてみます。出てくるのは、「お客様」という答えです。
 そう。会社が存続できて、みながお給料をもらえるのは会社がお客様からお金を得ているからにほかなりません。 
 では、なぜ、お客様はユニオンテックにお金を払うのか?
 そう尋ねると、次のような答えが飛び出します。
「工事をしてほしいから」
「ユニオンテックにデザインをしてほしいから」
 しかし、工事をする会社、空間デザインをする会社は世の中にたくさんあります。その中でなぜユニオンテックにお客さんは仕事を頼みたいと思うのか。それを考えてもらわなければなりません。
我々はお客様に空間事業を任されている

我々はお客様に空間事業を任されている

 お客様がユニオンテックに仕事を依頼されるのはどうしてなのか。
 この質問に社員たちはこう答えます。
「お客様は事業を成功させたいと考えるからです」
 ここで、さらに「事業を成功させるためになぜ空間が必要なの?」と尋ねると、こんな答えが返ってきます。
「僕らが作る空間がお客様にとって必要だからです」
 大事なのはこの視点です。お客様にとって必要な空間をつくることを我々は任されている。だからこそ、会社は存続できて、私たちはお給料をもらうことができ、ご飯を食べることができる。
 つまり、「自分の人生を豊かにするために仕事を一生懸命やる」ということは、お客様の意図を理解した上で、お客様の事業が成功するように自分たちが今日できることを考え、行動すること。この積み重ねでお客様に商品を提供していくことが、結局は、『最先端の洗練された知識・技術・サービスを結合し、地域社会の中で「ありがとう」をたくさん集められる環境創造企業を目指す』という企業理念につながっていくのです。
ユニオンテックの価値が上がる行動

ユニオンテックの価値が上がる行動

 管理部門対象の「理念の会」においても同様です。
 お客様が来訪されるとき、電話がかかってきたとき、自分たちは何をすればいいのかを考えてもらいます。
 例えば、電話に出るスピードや、電話に出たときの声のトーン。どう対応するかで、お客様の反応は違ってきます。「気持ちいい会社だな」と思ってもらえるのか、「電話に出るのが遅いし、あまり印象が良くないな」と思われてしまうのか。ちょっとした行動によって、お客様にとってのユニオンテックの価値が変動します。
 「いいな」「感じの良い会社だな」と思ってもらえれば、その瞬間、ユニオンテックの価値が上がり、そこで働くみんなの価値も上がる。
 来訪されたお客様をどう会議室にお通しするのかによっても印象は変わると思いませんか。会議室に入る途中に社員から明るい声で歓迎の声が聞こえてきたらどうでしょう。視界に入ってくるオフィスの清掃が行き届いていて、きれいに整理整頓されていたら、ユニオンテックの価値はアップするはずです。
 企業使命をただ掲げているだけでは、ぼんやりとしたままで自分の行動には響いてきません。だから、私、大川祐介は紐解きゲームのようにして、みんなに「今日、いま自分が何をすればいいのか」を考えてもらっています。
 腹落ちした上で日々の行動に移してもらいたい。自分の経験の中で納得してもらいたい。これが現在私の使命に対する想いです。