45°
ドローイングの中から、突如として飛び出してきた45°の斜線が、まるで空間自体が活き活きとした動きを持つかのように会議室中を埋め尽くし始めました。
この斜線はただの図面上の線ではありません。実際にミラーで創り出されたそれは、光を受けてキラキラと輝きながら、会議室の壁や天井、さらにはテーブルの上にもその斜線が映り込んでいます。 この線のデザインは、ただの装飾というわけではありません。ミラーでできた斜線は、その輝きと存在感で、そこにいる人々のスケール感覚を大いに刺激するのです。通常我々が持っている空間認識は、直線や90°の角で構成されがちですが、この45°の斜線はいつもとは異なる視点を提供し、日頃の枠にとらわれない新鮮な視野を拓くよう促します。 実際に会議室でこのミラーの斜線を前にしてみると、鑑賞者は従来の思考パターンから解放され、斜線が作り出す無限の可能性に心を躍らせます。これまでにない切り口からのアイデアが次々と湧き出てくるため、クリエイティブなディスカッションが自然と発生するのです。会議室に集まった人々は、この線を通じてお互いの思考が交差し合い、それぞれの知恵と感性が融合していく様子を実感できるでしょう。
斜線が作る光と影のコントラストは、それ自体が時間の経過と共に変わり、昼夜を問わず空間の雰囲気を変えていきます。それにより、会議室は単なる話し合いの場ではなく、創造的なエネルギーが流れるダイナミックなステージへと変貌します。ミラーの斜線が織りなす光の演出は、人々の意識と感情に深く働きかけ、思考を促進させるだけでなく、集中力やインスピレーションを高め、最終的には成果へと結びつく重要な役割を担っているのです。
45°は、ただの物理的な存在にとどまらず、そこにいる全ての人々の創造性をかき立て、新しいアイデアの芽生えを促し、そして生産性の向上に貢献しているのです。会議室という限られた空間の中に、無限の可能性を秘めた斜線は、革新的な発想の源泉となっています。
Artist
WA!moto. / motoka watanabe
1981年北海道伊達市生まれ、都市空間と人間の関係性に興味を持ち、人々が精神的に都市空間とつながる手助けとなるよう、公共空間での彫刻作品を制作・設置する取り組みをおこなっている。
主な作品に銀座4丁目 宝童稲荷神社参道 “猿結参道”(2016年、銀座)、MIYASHITA PARK SHIBUYAのボルダリングウォールのシンボルアート”YOUwe.”(2020年、渋谷)。高さ5.7mの大型彫刻 “Find Our Happiness”(2021年、中国中山市)がある。
https://wacoltd.com/link/wa_moto/?lang=ja
DETAILS
Title 45°
Artist WA!moto.
Year 2024
Material Acrylic mirror
Photography Alfie Goodrich