《デザイナーズエッジ》第3回開催レポート | 社内レポート | 採用情報 | ユニオンテック株式会社

成長したい空間設計デザイナーが集まるクリエイティブコミュニティ

「デザイナーズエッジ」第3回開催レポート・第4回開催のお知らせ


年末の忙しさを忘れる学びと交流の夜

12月19日(木)、渋谷のユニオンテック本社で第3回「デザイナーズエッジ」が開催されました。
今回のゲストは、国内外のデザイン業界で数々の受賞歴を誇る株式会社ロイトの神田亮平氏。横浜生まれの神田氏は、飲食店やホテルなどの商業施設デザインを中心に、幅広いプロジェクトを手掛けてきました。

年末の慌ただしい時期にもかかわらず、会場には41名、オンラインでも10名が参加し、熱気に包まれたセミナーとなりました。

「広がる視野・高まる視座・変わる視点」を求めて

「デザイナーズエッジ」は、デザインの本質を探り、成長のヒントを得ることを目的に、「広がる視野・高まる視座・変わる視点」をコンセプトに掲げるコミュニティです。今回の神田氏の講演では、キャリアのターニングポイントや数々のプロジェクトの裏側が語られ、参加者にとって刺激的なひとときとなりました。


神田亮平氏が語る「最先端デザイナーへの道のり」

スポーツからアートの世界へ

「親からデザインの影響を受けたことはありませんでした。ただ、レゴや絵を描いたり、ものを作ることが大好きだったんです。」

そう語る神田氏は、元々スポーツに熱中し、サッカー留学の経験もありました。しかし、20歳のときにJリーガーの引退が30歳前後である現実に直面し、引退後の人生を考えた結果、美術の道に進むことを決意します。

「サッカーを諦めた時、自分の好きな絵や美術の分野で勝負できるんじゃないかと思いました。それが、インテリアデザインとの出会いにつながりました。」

インテリアデザインへの興味が湧き、見切り発車でICSカレッジオブアーツに入学。
そこで学びながら、「この世界を極めたい」と感じたのが、デザイナーとしてのスタートでした。


反骨精神が支えた過酷な修行時代

神田氏が修行時代を過ごしたのは「橋本夕紀夫デザインスタジオ」。この会社では、模型の椅子を100脚制作したり、実寸モデルを作成して検証を重ねるなど、徹底したプロセスを経てデザインを決定していました。初めてこのロジカルなアプローチに触れた神田氏は、自分に合っていると直感的に感じたといいます。

「競争率が高く、入社を希望する人も多そうだったので先を越されたくないと思いました。」

「ポートフォリオを送る前に直接アプローチした方がいいとアドバイスを受け、意を決して押しかけました。カフェで待機し、先輩の『今だ!』という合図で訪問し、そこで無事アルバイトとして採用されたんです。その後、タイミングが良く1か月後に正社員となりました。」

しかし、そこで待ち受けていたのは過酷な労働環境。

「先輩からの厳しい指導やいびりは当たり前。早くアシスタントを卒業して、今の立場を覆したいという反骨精神がモチベーションでした。10年間在籍した中で、その思いが自分を成長させてくれたと思います。

辞めると言ったところで何も変わらない。デザインで結果を出すしかない。『文句を言わせないくらいの資料を作る』という強い覚悟で臨みました。アスリート時代に培った精神力で、厳しい環境をなんとか乗り越えました。」

神田氏は、2年目で初めて大きなプロジェクトに関わった経験についてこう振り返ります。

「『ペニンシュラ東京』のコンペに参加したときは、2年目の自分には重責でしたが、すべての経験が成長につながりました。」

その後、韓国のスパランドや上海のレストランなど、国際的なプロジェクトを次々と担当。ロジカルにデザインを進めるプロセスに魅力を感じながら、10年間の修行を経て独立を決意します。


受賞を目指して世界へ

独立後は知名度を上げるためにアワードに積極的に挑戦。
特に、神楽坂のガールズバー「RICCA」で夜桜をテーマにしたデザインは、多くの賞を受賞するきっかけとなりました。

「男性からも女性からも美しいと思っていただける空間を目指して、花や夜桜をイメージしたデザインを作り上げました。」

ミュンヘンのアワードでは、Best of Bestを受賞、ロンドンの「Restaurant & Bar Design Awards」ではアジアバー部門でベスト8にノミネート。受賞がもたらす影響の大きさを実感し、現在も挑戦を続けています。

空間実績の一部ご紹介


質疑応答:「デザインをどう作り上げるか」

講演後の質疑応答では、井上愛之氏(第2回講師)からの「光の使い方へのこだわり」「特注デザインのプロセス」についての質問に対し、神田氏は次のように答えました。

 

「光をそのまま見せるより、例えばテクスチャーガラスを通して光の表情を変えたりとか、あるいはステンレスに反射させてビシッと見せるとか、何かを加えることで表情が変わって見えることに興味があります。」

この回答からは、神田氏のデザイン哲学が細部にまで息づいていることが伺えました。


「空間が人の思い出に関与する」

講演の締めくくりには、神田氏がデザインに対する思いを次のように語りました。

「空間デザインは、人が集まり、出来事が起きて、思い出として刻まれる。そんな人生の瞬間に関与できるのがデザイナーの役割だと思います。」

この言葉は、参加者たちにとって新たな視点をもたらし、デザインの可能性を再認識させるものでした。


次回予告:「デザイナーズエッジ」第4回・第5回開催決定!

「デザイナーズエッジ」は、今後も多彩なゲストを迎え、デザインの可能性を探る場を提供します。次回以降のスケジュールは以下の通りです。

第4回「デザイナーズエッジ」

  • 開催日:2025年1月30日(木)
  • 会場:ユニオンテック本社オフィス(渋谷道玄坂)
  • 講演者:株式会社DESIGN STUDIO CROW 藤本泰士氏
  • 公式HPDESIGN STUDIO CROW


第5回「デザイナーズエッジ」

  • 開催日:2025年2月28日(金)
  • 会場:未定
  • 講演者:株式会社イチミリデザイン 平野大偉氏
  • 公式HPイチミリデザイン

「デザイナーズエッジ」でデザインの未来を共に探る

「デザイナーズエッジ」は、デザインに情熱を持つ人が集まり、互いに刺激し合いながら成長するコミュニティです。次回も、成長のヒントと新たなつながりを得る場として、多くの参加をお待ちしています。

お申し込みはこちらから
デザイナーズエッジ公式サイト

 


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