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成長したい空間設計デザイナーが集まるクリエイティブコミュニティ

「デザイナーズエッジ」第4回開催レポート・第5回開催のお知らせ


 過去最多81名が申し込み!「デザイナーズエッジ」第4回も盛況、多くの刺激と交流が生まれました。

1月30日(木)、渋谷のユニオンテック本社にて、第4回「デザイナーズエッジ」が開催されました。今回のゲストは、株式会社 DESIGN STUDIO CROW 代表 藤本泰士氏。デザイン業界で豊富な経験を持つ藤本氏が、自身のキャリアの軌跡やデザイン哲学を余すことなく語りました。

今回は過去最多となる81名の申し込みがあり、会場は熱気に包まれました。これまでの参加者と比較しても、現役デザイナーの割合が多く、特にホテル・飲食・商業施設のデザインに携わる人々が多く集まりました。

「広がる視野・高まる視座・変わる視点」を求めて

「デザイナーズエッジ」は、デザインの本質を探り、成長のヒントを得ることを目的に、「広がる視野・高まる視座・変わる視点」をコンセプトに掲げるコミュニティです。今回の神田氏の講演では、キャリアのターニングポイントや数々のプロジェクトの裏側が語られ、参加者にとって刺激的なひとときとなりました。

また、今回は当社の役員兼クリエイティブディレクターである赤枝を司会に迎え、いつもよりもさらに活発なやりとりのある講演となりました。


藤本泰士氏の講演:「ホテルデザインに魅了されたキャリア」

藤本氏のキャリアは、決して平凡なものではありませんでした。高校を中退後、工務店に就職し、型枠や鳶職を経験。そこから専門学校に進学し、学費を稼ぎながら現場仕事に励むという、実務と学びを両立させる日々を送っていました。

「最初は東京で働くつもりはなかった」と藤本氏。しかし、名古屋の恩師の勧めで上京し、スーパーポテトへの就職を決意します。

その後、実際に狭き門を突破しスーパーポテトへ入社。ここから藤本氏のデザインキャリアが本格的にスタートしました。

修行時代の経験と学び:「とにかく手を動かすこと」

スーパーポテトでは、4年半にわたって国内外のプロジェクトに従事。当時の厳しい環境を振り返りながら、学んだことについて語ります。

また、20代の頃に担当した箱根のハイアットホテルで、ホテルデザインの魅力に気づくきっかけになったそうです。

「ホテルって、お客さんがチェックインして、食事をして、眠って、チェックアウトするまで、長時間過ごす場所。その『体験の連続性』をデザインすることが面白いと感じました。」

この経験が、のちのキャリアの方向性を決定づけたといいます。


「経験の積み重ねが導いた独立の決断」

スーパーポテトを退職後、別のデザイン事務所へ移ったものの、藤本氏は何か物足りなさを感じていました。

「やはり自分がやりたいのはホテルデザインだ」と強く思い、転職を決意。そこでたどり着いたのが、ホテルデザインにおいて世界トップクラスの実績を誇るハーシュ・ベドナー・アソシエイツ(HBA)の日本ブランチでした。小規模な事務所で、約3年間勤務。そこでは、ベドナー氏から「好きにやっていい」と言われ、自由にデザインを手掛ける経験を得ることができました。この時期に培われた海外のデザインアプローチが、藤本氏の作品に独特のグローバルな雰囲気を与えているのは間違いありません。

その後、大手組織事務所へ移り、1年間経験を積みます。これは独立資金を貯める目的もありましたが、同時にアトリエ系・外資系・組織系の異なる事務所での仕事の進め方を学び、それぞれの「いいとこ取り」のスタイルに至ったといいます。そして2013年、藤本氏はついに独立を決意しました。

「独立後の挑戦と、たどり着いた理想の仕事」

藤本氏が独立後、最初に手掛けたのは地元・三重県の居酒屋。しばらくは飲食店やカジュアルな空間の依頼が中心でしたが、「自分の名前で仕事を取り、ホテルの案件を増やしていく」という目標を掲げ、コツコツと実績を積み重ねました。そして「茶禅華 (サゼンカ)」というミシュラン三つ星の中華レストランの案件がきっかけとなり、外部からの注目が集まり、銀座の高級焼き鳥店や石垣島のリゾート施設など、徐々に多彩なプロジェクトが舞い込むようになったそうです。

そしてキャリアの一番の転機となったのが「スイスホテル大阪難波」。外資系ホテルのデザインコンペに勝利し、これを機にホテルデザインの依頼が急増しました。「スイスホテルのデザイナーは誰?」と業界内で話題になり、外資系ホテルの案件が次々と舞い込むようになったそうです。現在は、藤本氏が本当に興味のある案件を選べる環境を作り上げることに成功しました。

「体は一つ。だからこそ、本当にやりたい仕事をやる、ということを目指してほしい。」

この言葉は、独立を考えるすべてのデザイナーへのメッセージとなりました。


 現役建築学生によるプロジェクトプレゼン&フィードバック会を開催!

今回はセミナー後、懇親会の前に特別企画として、現役建築学生によるプロジェクトプレゼンと登壇者の藤本氏によるデザインフィードバック会が行われました。プレゼンターは京都芸術大学の横越さん。卒業制作として取り組んでいる建築企画を、模型を持ち込みながら発表しました。

 ▼プロジェクト概要

テーマ:「平泉の人々が交流できる場所をつくる」

現在の平泉では、地域住民や行政の人々がコミュニケーションを取る場が不足していることが課題となっています。この問題を解決するため、「拡張・改装可能なレジデンス」を設計し、村のような共有スペースを生かした空間を提案しました。

 ▼フィードバック内容

藤本氏をはじめ、藤本氏の恩師である建築の先生や、ユニオンテックのクリエイティブディレクター赤枝からさまざまなデザイン評が集まりました。

・地方の宿泊施設では、地元の要素を感じたいというニーズがある。そこを意識するとさらに良くなる。
・どんな体験ができるかを考え、宿泊者にストーリーを与えることが大切。
・建築デザインにおいては、太陽の動きや周囲の景色との関係性を考慮することが重要。
・お客さんの心をどう掴み、どう感動させるかを考えると、より魅力的な空間になる。
・開口部(窓や入口)が生み出す「ドラマ性」をどう設計するかが鍵。
・プロジェクトに「ストーリー性」を持たせることで、より提案の説得力が増す。

「こういう建築をつくることで、どんなドラマを生み出したいのかをもっと明確にすると良いですね。」(藤本氏)

このフィードバックを受け、横越さん自身も「より体験価値を重視した設計を意識したい」と話しており、参加者にとっても学びの多い時間となりました。


 「デザイナーズエッジ」第5回・第6回の開催決定!

「デザイナーズエッジ」は、今後も多彩なゲストを迎え、デザインの最前線を共有する場を提供していきます。次回の開催スケジュールは以下の通りです。

第5回

開催日:2025年2月28日(金)
会場:東京都渋谷区道玄坂2-25-12道玄坂ビル4F(ユニオンテック株式会社オフィス)
講演者:株式会社イチミリデザイン 平野大偉氏
公式HP:イチミリデザイン

第6回
開催日:2025年3月28日(金)
会場:東京都渋谷区道玄坂2-25-12道玄坂ビル4F(ユニオンテック株式会社オフィス)
講演者:株式会社坪井建築設計事務所 CEO / Interior Designer 坪井秀矩
公式HP:株式会社坪井建築設計事務所


「デザイナーズエッジ」でデザインの未来を共に探る

「デザイナーズエッジ」は、デザインに情熱を持つ人が集まり、互いに刺激し合いながら成長するコミュニティです。次回も、成長のヒントと新たなつながりを得る場として、多くの参加をお待ちしています。

お申し込みはこちらから:

デザイナーズエッジ公式サイト

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